magellan beyond immagination

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リスボンでの至福のクルーズ
2018.11.22
FOOD, PEOPLE, DESTINATIONS, WINE

リスボンでの至福のクルーズ

WRITTEN BY HIROSHI.K

リスボンでのクルーズということで、目の前に広がるテージョ川で楽しむものと思いきや、その場所は車で40分ほど走ったリスボン郊外らしい。
リスボンのゴールデンゲートブルッジとも呼ぶべき4月25日橋を渡り、対岸の市街地を抜けると、やがて穏やかな海が広がる小さな海辺の町に辿り着いた。

大西洋を目前に控えた漁師町セトゥーバルは、古くから栄えた交易の町。町の中心にあるリブラメント市場は、リスボンの食の台所として親しまれ、まさに新鮮な食材の宝庫である。
快晴の空の下、我々のクルーズはその活気あふれるリブラメント市場でのシェフと待ち合わせ、そして食材を調達することからスタートした。
シェフ、ルイスはこの町で生まれ育ち、国内の著名レストランの監修も務める腕利きの料理人で、地魚を使った郷土料理には絶対の自信を持つ。
事実、市場に並ぶ魚の名前は全て日本語名も知っており、身の特徴やお薦めの調理法なども教えてくれたのが何とも印象的だった。

予め用意されていたクーラ-ボックスいっぱいのポルトガルワインとチーズ、そして市場で買った野菜や魚を船に持ち込み、最新のハイブリッドヨットで海に繰り出した。
ソーラー発電によるモーターで駆動するヨットは、エンジン音や振動とは無縁で、風と波を切る音が耳に心地良く、まるでセイリングしているようだ。

乗船した時からキッチンに向かい続けていたルイスが作ってくれたのは、漁師町で愛されるポルトガルの家庭料理の一品だった。
野菜を敷き詰めた鍋の上に、アンコウ、エイ、鱈の切り身を並べ、粗塩と白ワインを振りかけて蒸し焼きにするといった至ってシンプルなもの。
潮風を感じながら、出来立ての料理をいただきつつ、アレンテージョの白ワインを流し込めば、最高!それはもう言葉では言い表せない至福のひとときだった。
一見誰にでも出来そうな料理が船上でこの上なく美味く感じたのは、地の素材とその食材を一番よく知るシェフによって調理され、そしてその場所でいただけたということ。

やがて、ヨットはセトゥーバル対岸のトロイアの港に入り、リスボンから先回りして待ってくれていたドライバーのシウバと合流しコンポルタへと旅を続けた。

シェフルイスとのプライベートクルーズは、”一つの物語”とも言うべき最高のエクスカージョン。
今回のポルトガル訪問では忘れられない思い出深い体験となった。
今回のクルーズを準備してくれ、一緒に乗船してくれた現地のパートナーであるペドロには改めて感謝の思いを伝えたい。