magellan beyond immagination

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大西洋に浮かぶ楽園、マデイラ島へ
2017.03.30
DESTINATIONS, HOTELS

大西洋に浮かぶ楽園、マデイラ島へ

WRITTEN BY HIROSHI.K

2016年11月、3度目のポルトガル渡航で、初めてマデイラ島まで足を伸ばした。
マデイラ島と言えば、マデイラ酒の産地という事以外に予備知識はなく、これと言った目的があった訳ではないものの、島好きの性分に加えて最近すっかり夢中のポルトガルの一部であり、アフリカ大陸沖の大西洋に浮かぶという島に好奇心を掻き立てられての今回の渡航となった。リスボンから南西に約1,000キロ、マデイラ島の玄関フンシャルまで飛行機で約1時間50分の旅である。

空港からは出迎えてくれた車で起伏に富んだ海岸線を走り、まずは滞在先であるベルモンド リーズ・パレスを目指した。
車窓から眺めた島の中心にあるフンシャルの町は想像以上に大きく、燦々と降り注ぐ太陽によって輝く紺碧の海を背景に、オレンジ色の屋根瓦を持つ家々がすり鉢状の地形に沿ってびっしりと建ち並ぶ風景は、地中海沿岸にも似たどこか懐かしくも何とも美しい風景である。

11月とは思えない程の強い日差が降り注ぐフンシャルは、思い描いていたよりも随分と都会で、成熟したリゾート地という雰囲気。そんなフンシャルの町並みと大西洋を見渡す事ができる断崖に聳えるピンクの館が、この旅でお世話になったホテル、ベルモンド リーズ・パレスである。120年に渡って世界各国の要人をもてなしてきた158室は格式のあるクラシカルな佇まいで、ロケーションも相まってこの島のグランドホテルと呼ぶに相応しい一軒である。
熟練と思しきコンシェルジュの案内で通された部屋は、目前に広がる大海原と遠くフンシャルの街を見渡せる恰好のオーシャンフロント。コーヒーテーブルには、ポルトガルの焼き菓子とマデイラワインにレターが添えて置かれていた。この島に来た事を実感するなんとも粋なウェルカムアメニティだ。

奄美大島とほぼ同じ面積を持つマデイラ島を遊び尽くすには、数日の滞在では難しいということを感じさせられた。
できるだけ島の魅力に触れようと日中はアクティブに過ごすことに。活気溢れるラヴラドーレス市場と洒落たレストランやカフェが建ち並ぶ旧市街地のサンタ・マリア通りの散策、ロープウェイで登る山頂の町モンテはこの街を知るには絶好のエクスカージョンであり、ウィンストン・チャーチルがそのあまりの美しさにベンチに腰掛け絵を描いたというフンシャル郊外の漁師町カマラ・デ・ロボスでは、田舎ならではの素朴なホスピタリティと、忘れがたい風景に出会うことができた。ただ、現地では大自然を満喫するアクティビティこそマデイラ島の醍醐味だという話を耳にし、少々名残り惜しくも再訪への思いを募らせつつ2泊過ごした島を後にすることになった。
”郷に入りては郷に従え”を自己流に解釈すれば、地元の美味しい料理こそローカルワインでいただくという事に他ならない。リゾートらしい温暖で乾いた空気の中で味わったマデイラワインの甘く芳醇な香りの記憶こそ、再訪の何よりのモチベーションになりそうだ