magellan beyond immagination

CONTACT US
五感で感じる南アフリカ
2017.05.31
DESTINATIONS

五感で感じる南アフリカ

WRITTEN BY MAMI.H

空にも透明度があることを知った。2017年5月、初めてアフリカ大陸に降り立った私の目に飛び込んできたアフリカの空は、あまりにも圧倒的だった。これから冬に向かう南アフリカの空は高く澄みきっていて、深く透き通った海を覗き込んでいるかのようだった。
荷物を車に積め込み、地平線まで続く真っ直ぐな道路を進む。向かう先は、ヴェルハヴォンデン・ゲーム保護区にあるゲームロッジだ。車窓に広がる台地と空は南アフリカ国旗の緑と青を象徴しているそうで、そのダイナミックさはここでの体験が素晴らしいものになると予感させるのに十分だった。

空港から3時間程走ったところで、“ゲート”と呼ばれる保護区の入り口に到着した。ここから先は舗装された道が無いので、ロッジがハンドリングするジープに乗り換える。大自然の中をフルオープンのジープで風を切って走り、でこぼこした大地を進む。目的地のロッジに到着すると、朗らかで陽気な歌声でロッジのスタッフたちが出迎えをしてくれた。彼らのアフリカの大地を照らす太陽のような明るい笑顔と歌声は、20時間近くの移動の疲れを忘れさせてくれる魅力があった。
すてきな歌声を披露してくれたスタッフが案内してくれた部屋は、広大な保護区を臨む大きなテラスと動物をモチーフにしたユニークなインテリアがあり、リビングだけではなくベッドルームにも暖炉が設置されており、朝晩は10度を下回るほど冷え込む今の季節には嬉しかった。

16時、ロッジの前でスタンバイしている6人乗りのジープに乗り込む。車内に用意されている地の厚いブランケットを羽織ると、いよいよ夕方のゲームサファリのスタートだ。ロッジを出て少し走ったところで、突然間近にシマウマとサイの群れが現れた。乗り合わせたメンバーが動物たちを刺激しないように囁き声で歓声を上げる中、レンジャーが静かな声で説明を始める。シマウマの縞は普段は非常に目立って見えるが、捕食者から逃げるときに複数で並走をすると錯覚がおこり、目眩ましになるのだという。体中に泥をつけたサイは、自らの皮膚を害虫から保護しているのだそうだ。誰から教わるでもなく身に付いた動物たちの生きる知恵には、驚嘆するしかない。

サファリの途中で、何台も他のサファリカーとすれ違った。レンジャーたちはすれ違う車の相手と話したり無線を使って動物たちの情報を報告し合う。彼らはでこぼことした大地でジープを操りながら常にせわしなく周囲に目を配り、耳をすませ、自然の中に残された動物たちの痕跡を辿って行く。私にはただ木々が生い茂るばかりに見える景色が、レンジャーには様々な情報が散りばめられた宝の地図のように見えているのだろう。

突然、無線から通信が入った。どうやら、ライオンの姿を捉えたらしい。報告のあった地点にはすでに数台のジープが集まっており、みな真剣な表情で双眼鏡を覗いてライオンの姿を探していた。私も負けじと双眼鏡を覗き込むが、背の高い草原が広がるばかりで全くその姿を見つけることができない。すると、突然乗っているジープの目前の叢からライオンの雌が静かに姿を現した。すぐ近くまで来ていたというのに、全くその気配に気が付かなかった。こうやって獲物に忍び寄るのかと思うと、肝が冷える思いがした。
ライオンがゆっくりと再び叢の中にその姿を隠すと、辺りはちょうど夕陽が沈むタイミングだった。雲は燃えるような赤色からオレンジ、ピンク、紫、濃紺と刻一刻と色を変えていき、驚くほど赤く大きな太陽が大地の向こうへ沈むと、音が聞こえてきそうなほど強く瞬く星々が空一面に現れる。ここでは、夜に聞こえてくる虫の声さえ力強く感じるほど、全てがダイナミックだ。

翌朝、ジープで空港へ向かう途中でゾウの群れと対面をした。ゲートのすぐ近くに現れることはとても稀なことだそうで、最後に諦めかけていたところに念願のゾウと遭うことが出来た。何が起こるか分からない、予想も付かない感動を味わうことが出来るドラマチックな台地、それがアフリカだと感じた旅だった。

RECOMMENDATIONS

2016.11.25
PLANS

南アフリカ ラグジュアリー・サファリロッジ「シンギタ」5泊8日

サビサンド私営動物保護区とクルーガー国立公園にある2つの「シンギタ」ロッジを巡る旅。全室わずか12室と15室のロッジで、アフリカのワイルドライフを、とびきり贅沢で快適な空間を最高のサービスと共に味わってみては。

→READ MORE
2016.11.21
EXPERIENCE

南アフリカ ワイルドライフに出会う

ガラスも檻もない状態で間近に見る野生動物たちの迫力。見渡す限り広がる雄大なアフリカの大自然。

→READ MORE